この芍薬を楽しまずして花好きは語れない ~飯山市 JA北信州みゆき~

ヌボー生花店 山崎年起

2013年05月27日 12:53

今週のFlowerStoryは、飯山市 JA北信州みゆきさんの芍薬です。



[JA北信州みゆき芍薬研究会 紹介]
中野・飯山地域は、生産量全国一の芍薬の名産地。まんまるな可愛らしい蕾からは想像出来ないほど大
輪の花が咲き誇る。そんな魅力を持つ芍薬は、現在初夏を代表する花として大変人気の高いお花です。
飯山市を中心にJA北信州みゆき管内では、約70名の生産者が芍薬を生産されています。JA北信州
みゆき芍薬研究会のテーマは「必ず開花する豪華な芍薬を提供すること」。全生産者がその想いを胸に
最高級の芍薬を提供されています。

[芍薬の開花にこだわる理由]
「芍薬は購入しても半分も咲かない。開花しない芍薬はゴミも同然」。3年前JA北信州みゆきの芍薬
生産者は調査で訪れた花市場にて、花屋さんから衝撃的な言葉を耳にしました。「我々はなんのために
花を生産しているのか?消費者の元で芍薬が咲かなきゃ楽しめない。」市場から飯山への帰りの車中、
生産者皆の意見は「必ず咲く芍薬を提供する!」で一致します。当時から様々な理由で芍薬は蕾の固い
状態で出荷され、結果蕾が咲かないままダメになることが多々発生しています。JA北信州みゆきさん
はその常識を覆すため、どんな固さの蕾で採花すれば必ず咲き、かつ長持ちするかを研究に研究を重ね
ています。この採花する蕾の固さは、芍薬の品種によって異なるため、品種毎の固さ基準を作成し全生
産者で徹底しています。「芍薬ほど変化が面白い花はない。それは開花してこそ楽しめる。その魅力を
より多くの人に楽しんでほしい。」そんな想いがこめられた咲く芍薬こそが、本物の芍薬なのです。

[5年の歳月をかけて芍薬は出荷されます]
以前からJA北信州みゆきさんは芍薬の花の大きさにこだわりを持って生産されています。芍薬の株を
植えてから4年間は株を生育する期間に当てられ、一切出荷は行われません(通常は3~4年目から出
荷されます)。5年目の芍薬は1本1本の蕾が大きく、咲いた時の花も非常に豪華。1度見たら間違い
なくファンになります。JA北信州みゆきさんの芍薬には、人の心を惹きつける魔力が備わっています。


↑芍薬畑!全て咲き誇ったらどれほど綺麗なことか。見てみたい!


↑出荷する芍薬の株。1株に30本以上もの芍薬が花を付けます。


↑育成段階の2年目の株。初出荷されるのは3年後。ガンバレ!


↑株育成のため、毎年株の1/3は出荷せず花芽を切り落とします。


↑JA北信州みゆきの販売担当、藤巻さん。ビールが元気の源☆

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