日本人の感性・美意識で創る花~千葉県 三宅花卉園~

ヌボー生花店 山崎年起

2014年02月11日 09:00

今週のFlowerStoryは、千葉県三宅花卉園さんの球根切花MIXです。




[三宅花卉園さんの紹介]
千葉県の中央東部に位置し、成田・羽田空港、東京都心それぞれに1時間でアクセスできる産業都
市、茂原市。この地で40年以上、特徴的な草花の育種・栽培を行っているのが、三宅花卉園さん。
主に南米を原産とするお花を現地の冒険家から調達し、三宅オリジナルとして育種した花達は数知
れず。三宅さんが栽培するアルストロメリアやアマリリスなどは、一般的に流通している品種から
は想像できない姿形をしており、三宅さんの栽培ハウスは珍しいお花達の植物園と化しています。


↑2代目三宅泰行さん(左) 1つのハウス内で様々な花達が咲き乱れます(右)


[日本人の美意識を大切に]
球根系の植物の大半はオランダで育種され、日本の生産者が球根をオランダから購入し栽培して、
切り花が出荷されています。オランダで育種される花達は主にオランダ人好み。国によって文化も
違えば、好きな色合いや花形も異なります。「例えばアルストロメリアのスポットレス(斑点のな
いもの)は、日本人には好まれても、オランダ人には理解ができなかった。また外人はハッキリし
た色合いの大型な花を好むが、日本人は淡い色で繊細な花を好む。私はその日本人が育んできた感
性や美意識を大切に、育種してきました。」

[原種の美しさ]
三宅さんのお花は、業界内で高く評価され、数々の賞を受賞してきました。「花の美しさを追求す
るうちに、そのお花の原種(育種される前のお花本来の姿)の魅力に取り憑かれました。原種から
新しい生命(新花)を創りだした時の喜び、そこには夢やロマンがあります。日本人の感性で創り
だしたお花達が、世界の花市場を席巻する、そんな未来を夢見ています。」今後も三宅オリジナル
の新しいお花に出会えることが本当に楽しみです。


↑アルストロメリア カリオシリーズ。幻の原種から育種した三宅オリジナル。


↑いい香りのリューココリネ(左) 日持ち抜群のラケナリア(中)とキルタンサス(右)


↑滅多にお目にかかれない、ゼフィラ(左) シアネラ(中) バルビネラ(右)


*FlowerStoryをさらに詳しく解説した動画です。



関連記事