存在感バッチリ名脇役マトリカリア~長崎県 ワイルドプランツ吉村~

ヌボー生花店 山崎年起

2014年05月20日 09:00

今週のFlowerStoryは、長崎県ワイルドプランツ吉村さんのマトリカリアです。
*マトリカリアの花言葉:集う喜び





[ワイルドプランツ吉村さんの紹介]
国内最大級のテーマパーク:ハウステンボスに代表される、九州屈指の観光都市、長崎県佐世保市。
この地で季節の草花を栽培されているのが、ワイルドプランツ吉村さん。東京ドームに匹敵するほ
どの広大な敷地で、年間約140種類もの草花を栽培する、日本を代表する花卉生産者です。そん
な吉村さんの代名詞的な花、それがマトリカリア。「マトリカリアは主役になれない花。だけど主役
を引き立たせつつ、沿え花だけど存在感のある花でありたい。そんな花作りを目指しています。」


↑吉村圭さん。若手生産者を代表する存在(左) マトリカリアの栽培風景(右)


[日持ちへ徹底的なこだわり]
「基本的に、栽培する品種はより日持ちのする物を選んでいます。お客様の元に届いて、日持ちし
なければ意味がないですからね。」「生産者という職業は、えてして見た目が豪華で、大きな物を
作りたがります。そのためには化学肥料を使って、花に肥料を沢山与えて、栽培してる場合が多い。
でも、草花でそれをやったら日持ちが悪くなる。草花は茎を細く・締めて栽培すると、日持ちも水
あげも格段に良くなります。その証拠にうちのマトリカリアは茎は細くても芯がしっかりしていて
います。イメージは丈夫な細マッチョです(笑)」


↑一重咲き品種:シングルペグモ(左) 八重品種:ホワイトワンダー(右)


[日本一の染め技術]
吉村さんと言えば、高い栽培技術のみならず、特殊な花の染め技術を持っていることでも有名です。
「染め技術は日本一、だと自負してます。とにかくナチュラルに染めること。染めていることが、
わからないように染めること。それがポリシーですね。」例えばマトリカリアの”たまごピンク”。
これも実は染めている花。我々花屋が見ても全くそうは思えないほどの出来栄えです。「うちの技
術であれば、染めても日持ちに何ら悪影響はありません。ぜひ新しい花と思って楽しんで下さい。」


↑染め品種:たまごピンク(左) 染め品種の見分けは不可能です…(右)


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