2013年06月24日

トルコギキョウの歴史はここから始まった~千曲市 JAちくま~

今週のFlowerStoryは、千曲市 JAちくまさんのトルコギキョウです。



[千曲市力石は日本一のトルコギキョウの町]
戸倉上山田温泉にほど近い旧上山田町力石。この地は昭和25年頃に日本で初めてトルコギキョウが栽
培された土地。旧上山田町は、全国でも降水量が少なくハウス等施設の無い時代においては、露地での
花き栽培に適した土地だったため、花き栽培が非常に盛んな地域でした。当初は単色のみだったトルコ
ギキョウも、当産地の育種家による品種改良の結果、白色地に縁取りが桃色や紫色の覆輪系品種が登場し
ます。これがその後のトルコギキョウブームの火付け役となったことは誰もが認めるところ。このよう
な経緯から、現在でも力石地区には全国的に有名なトルコギキョウの育種家が多く、日本一のトルコギ
キョウの生産地と評価されている所以です。

[世界を席巻する日本のトルコギキョウ]
世界に何百種とあるトルコギキョウ。その品種改良は世界的に見ても日本の独占市場。2012年に開
催された世界新品種品評会フロリアードでも、日本の育種家のトルコギキョウが数多くの賞を獲得しま
した。特に長野県は全国一の生産量を誇り、また力石にはトルコギキョウにおいては日本一の育種家と
名高い中曽根さんがいます。中曽根さんが平成15年に完成させた「コサージュ」シリーズは、細かい
フリルが見事な八重咲きの大輪品種で、その見事な姿形もさることながら、日持ちも抜群。またコサー
ジュ会と呼ばれる極一部の限られた生産者しか生産することができない最高級トルコギキョウなのです。

[トルコギキョウの栽培苦労話]
現在のトルコギキョウの栽培は、ハウス等施設栽培が主です(力石を車で走ると沢山のトルコギキョウ
のハウスに出会えます)。春夏のトルコギキョウは冬に植えて約6ヶ月の栽培期間を経て出荷されます。
時間をかけて育てますが、肥料や日照・気候条件等で同じ品種・同じハウス内にも関わらず、色や咲き
方にバラツキが出てしまうのが難しい所。またトルコギキョウは次々に芽が出来てくるため、芽かきは
毎日1本1本丁寧に繰り返し行なっています。生産者を悩ませ続ける花、それがトルコギキョウです。


↑コサージュグリーン。あまりの輪の大きさにビックリ仰天!?


↑スリプスという虫にやられ色落ちしてしまった花。繊細です。。


↑ハウス内が暖かくなってくるとすごい勢いで花芽が出来ます。


↑1本1本残したい花芽以外は丁寧に取り除いていきます。


↑JAちくまの春原さん(左)と部会長の小林さん(右)。


↑生産者と技術指導員。二人三脚で最高のお花を目指します!
  


Posted by ヌボー生花店 山崎年起 at 13:00Comments(0)FlowerStory

2013年06月24日

[Photo]JAちくま トルコギキョウ

皆様から投稿頂いた、JAちくまさんのトルコギキョウを飾った写真、紹介致します。

*今週のBestPhoto シミズさんより。
トルコギキョウの1輪1輪小分けにしてお洒落に盛りつけて下さいました。素敵です♪


*その他の写真の紹介です。






























  


Posted by ヌボー生花店 山崎年起 at 12:00Comments(0)

2013年06月17日

必要とされるヒマワリでありたい~千葉県 折原園芸~

今週のFlowerStoryは、千葉県 折原園芸さんのヒマワリです。



[折原園芸さんの紹介]
千葉県房総半島の最南端に近い旧丸山町。大規模な花生産者が集うこの地域で、施設ハウス5100坪
(102棟)、露地畑約1ヘクタールもの広大な土地で、ヒマワリ・ホワイトレースフワラー・ハーブ等を生産
されているのが折原園芸さん。2代目折原利明さんは全国でも屈指の実力派若手生産者。全ての品目で
高品質な大量生産・安定供給の生産体系を実現しており、その技術は花業界で高い評価を得ています。

[ヒマワリへのこだわり・特徴]
4月~7月にかけて植付されるヒマワリの生産量は、ハウス約90棟分、60万本以上にも上り、6月~
9月にかけて全国に出荷されています。折原さんは花屋さんの店頭に届く時の咲き具合を計算し、天候
や湿度・出荷の日数など考えながら採花を行います。採花以外にも選別・水の管理・湿度管理・束ね方・
出荷方法など全てにおいて考え工夫されており、常に最高の状態でお花を出荷されています。更に折原
さんのヒマワリは茎も花もコンパクトでしっかりしており、細胞が引き締まっています。そのため植物
そのものが強く、日持ちも抜群です。

[必要とされる産地でありたい]
利明さんが就農された当初は、ホワイトレースフラワーの生産がメインだった折原園芸さん。利明さん
が「ダメでもイイからやってみたい!」と始めたハーブ生産が「ハーブゼラニウムは初めは1棟でした
が15棟の施設ハウスで栽培するほどの大人気商品になりました。」続けて挑戦したヒマワリも今や折
原園芸さんの主力商品に。「使ってくれる花屋さんがいるから今がある。今後も必要とされる生産者で
ありたいし、その為の生産技術の向上・販売努力・情報開示など惜しまずにやっていきたい。もちろん品
質第一で、楽しんで仕事をしていきたい!」これからも利明さんの飽くなきチャレンジ精神が、花業界
をリードしていくこと、間違いありません。


↑折原さんの代名詞ともいえる、ヒマワリのボール型出荷形態。
1本1本のひまわりを大切に思うからこそ生まれた独自の手法です。


↑収獲間際の農場。高さがきちっと揃って栽培できる技術はスゴイ!


↑家族・従業員、全てがひとつのチームでありたい。がモットー。


↑出荷計画書。緻密な計算に裏付けられた生産こそが成功の秘訣。


↑折原利明さん。花業界では知らぬ人がいないほどの有名人。


  


Posted by ヌボー生花店 山崎年起 at 13:00Comments(0)FlowerStory

2013年06月17日

[Photo]折原園芸ヒマワリ

皆様から投稿頂いた、折原園芸さんのヒマワリを飾った写真、紹介致します。

*今週のBestPhoto クマガイさんより。
不思議な雰囲気の写真に魅了されてしまいました。靴にはどんな意味があるのでしょうか?


*その他の写真の紹介です。





























  


Posted by ヌボー生花店 山崎年起 at 12:00Comments(0)

2013年06月10日

本物のバラの楽しみ方 ~中野市 荒井バラ園~

今週のFlowerStoryは、中野市 荒井バラ園さんのバラです。



[荒井バラ園さんの紹介]
「なかのバラまつり」で賑わう中野市で、30年前からバラの生産を営む荒井バラ園さん。2代目の荒
井健悟さんは、毎年バラまつり開催のためにバラの切花や苗木を提供し、影からサポートし続けている
若き生産者さんです。

[土づくりへのこだわり]
中野はキノコ栽培が盛んな土地。一方で栽培で発生する大量の使用済み培地処理が問題となっています。
しかし使用済み培地には、植物の生育に必要な必須元素がバランス良く含まれています。荒井さんは半
年間かけて培地を十分発酵させ、バラ栽培の根幹となる土づくりの主役として活用しています。地域に
根ざしたバラ栽培、これが荒井さんのモットーです。

[100%のバラを目指して]
蕾のバラのほうが長持ちする、そう思っている方も多いのでは?荒井さんは語ります。「バラは栄養が
沢山必要なお花。蕾の状態で出荷しても水だけでは栄養が不足してしまい、首が垂れてしまうなど、ダ
メになりやすい」「当園では近年花弁の多い大輪系の品種を多く生産していますが、そういった品種は
蕾で出荷しても絶対咲きません。ある程度咲かせてから出荷すると長く楽しめます」「以前は蕾で出荷
しないとバラは売れませんでした。でも結果バラが長持ちせず、お客様に満足頂けなかった。生産者も
反省して、今はある程度咲かせた半開きの状態で出荷することが当たり前になりつつあります。実際の
ところ、半開きのほうが長持ちします。半開きで出荷すればしっかりと咲くし、満開になってから長持
ちします!」このように荒井さんのこだわりはバラ本来の力を100%発揮できるように出荷すること。
更に荒井さんのバラは必ず、品質保持剤入りの水バケツに入れて出荷します。「バラは品質保持剤の効
果が非常に高い。使うと綺麗に咲くし、日持ちが格段に良くなります。自宅で飾る際には、品質保持剤
を必ず水に入れて下さいね♪」


↑ハウス内。右がまさに出荷中。左は一旦出荷終了。


↑新品種の2段咲きのバラ、エキサイティングメイア。


↑SPで咲いてしまったバラ達。バラまつりで活用されました。


↑キノコの使用済み培地に枯葉を混ぜて発酵中。


↑イケメン花男子、荒井健悟さん。2代目として猛勉強中。


↑バラに対する思いは人一倍。熱のこもったお話頂戴しました。
  


Posted by ヌボー生花店 山崎年起 at 12:00Comments(0)FlowerStory

2013年06月10日

[Photo]荒井バラ園 バラ

皆様から投稿頂いた、荒井バラ園さんのバラの飾った写真です。

*今週のBestPhoto イワシタさんより。
エメラルドウェーブのワンポイントといい、写真全体が絵のよう!


*その他の写真の紹介です。





























  


Posted by ヌボー生花店 山崎年起 at 10:00Comments(0)

2013年06月03日

日本一のネギの町は、日本一のユリの町 ~埼玉県 JAふかや~

今週のFlowerStoryは、埼玉県JAふかやさんのLAユリです。



[JAふかや ユリ部会の紹介]
埼玉県の北部に位置するネギでも有名な深谷市は、古くから球根栽培が盛んな土地で、全国屈指の花の
大生産地です。深谷市は元々はチューリップ生産のパイオニア的な地域でしたが、今ではユリの生産量
が日本一を誇るユリの町。特にLAユリについては日本で最初にこの品種に取り組んだ先駆者的な産地
で、現在も色数・数量・品質伴に、他産地を寄せ付けない不動の地位を確保しています。

[LAユリの特徴]
LAユリとは、テッポウユリとスカシユリの交配種で、テッポウユリの大輪性とスカシユリの多彩な花
色を兼ね備えたユリのこと。スカシユリの特徴を受け継いでいるため、LAユリには香りがありません。
ユリの代表格である大輪のオリエンタルユリに比べて、①価格が安い②蕾も次々に咲き変化を楽しむこ
とができる③大きすぎず他の花と組み合わせてもバランスが良い、といった特徴があります。また黄色
やオレンジ色といった発色のよい色が多く、大輪ユリに次ぐ第2のユリとして定着しています。

[LAユリの生産過程]
ユリの球根はほぼオランダからの輸入品。概ね球根を植えてから出荷まで、60日前後。球根は冷蔵管
理され出荷したいタイミングから逆算してハウスに植え込みます。ユリの生産において最も難しいのは
水管理。水は与えすぎると茎が柔らかくなってしまい、水が切れてしまってもダメ。絶妙なタイミング
で水を与える技術・感覚は長年の経験で養われます。また夏場はハウス内の温度を少しでも下げるために
換気を行いますが、強風が吹くとユリは折れやすく、また揺れで花同士が擦れて茶色くなってしまうため、
注意深く管理する必要があります。出荷されるLAユリは「重さ」と「輪数」によって等級分けされ、
全国各地の市場へ旅立っていきます。重さで細かく選別しているのは全国でもJAふかやのみ。LAユ
リ生産をリードするプライドが最大のこだわりです。


↑ハウス全面に広がる出荷直前のLAユリ。圧巻です!


↑花芽が出た状態。ここから中心が伸びて段差が出来ていきます。


↑ユリの球根は上根が栄養を吸収します。下根は支える役目のみ。


↑球根を植えた直後はスプリンクラーで十二分に水を与えます。


↑ユリ部会の部門長八ッ田さん(左から2番目)に案内頂きました!
  


Posted by ヌボー生花店 山崎年起 at 09:43Comments(0)FlowerStory

2013年06月03日

[Photo]JAふやか LAユリ

皆様から投稿頂いた、JAふかやさんのLAユリの飾った写真です。

*今週のBestPhoto モリさんより。
無機質な空間に1輪の花。花の価値が心に響く1枚ですね♪


*その他の写真の紹介です。



























  


Posted by ヌボー生花店 山崎年起 at 09:34Comments(0)