2014年04月01日

洒落たアルストロメリアを目指して~飯島町 信州片桐花卉園~

今週のFlowerStoryは、飯島町 信州片桐花卉園さんのアルストロメリアです。
*アルストロメリアの花言葉:未来への憧れ





[信州片桐花卉園さんの紹介]
別名「花の町」とも呼ばれ、長野県下有数の花き栽培の盛んな町、長野県飯島町。全国で最もアル
ストロメリアの栽培が盛んな地域でもある、この町で、アルストロメリア栽培の先駆者的存在が、
信州片桐花卉園さん。現在、育種も独自に行いながら、他産地が栽培しないような珍しい品種の栽
培に力を入れています。「アルストロメリアはいつ頃からか、仏花の印象が強くなってしまった。
そんな印象を覆すのが、私の使命です!」


↑2代目:片桐鏡仁さん(左) 猫は圃場のモグラ退治で大活躍!(右)


[オランダ研修の経験を生かして]
片桐花卉園2代目の片桐鏡仁(アキヒト)さんは、20代のころオランダの種苗会社で研修して家業
に戻りました。今でもその縁は続いており、最新の品種を日本で唯一試作していたり、日本人には
好みかもしれないが、世界標準にはならない、として商品化されなかった品種を譲り受けたりして
います。「首都圏の小洒落た花屋さんは、最近花束にアルストロメリアを使わない。悔しいので、
日本人好みの繊細で、可愛らしいアルストロメリアを提供していきたい。そう思っています。」


↑片桐さん一押し:おぼろ月(左) 小輪系の代表品種:エクストリーム(右)


[日持ち抜群の小輪系アルストロメリア]
日本で販売されている大半のアルストロメリアはオランダで育種され、大輪化の傾向が強くなって
いますが…。「私のオススメは小輪系のアルストロメリア。何より日持ちが抜群。一度飾ってみて
下さい!驚きますよ、きっと。更に小花が何段にもなって咲くので、本当に可愛らしい。特に当園
の小輪系は、しっかりと上段まで咲かせて出荷するので、余計にシャレた花に仕上がっています♪
そう思っているの私だけでしょうか?(笑)」


↑様々な品種をテスト栽培しています(左) 育種のための種の採取(右)


*FlowerStoryをさらに詳しく解説した動画です。
  


Posted by ヌボー生花店 山崎年起 at 05:00Comments(0)FlowerStory

2014年03月25日

スパルタ教育したスイートピー~愛知県 渥美小川花園~

今週のFlowerStoryは、愛知県 渥美小川花園さんのスイートピーです。
*スイートピーの花言葉:門出、思い出





[渥美小川花園さんの紹介]
日本屈指の農業地帯、愛知県渥美半島。愛知県は日本の花き栽培の約15%を占め全国1位(2位
の福岡県は約5%)であり、その中でも渥美半島は日本で最も花き栽培が盛んな地域と言えます。
その渥美半島の先端で、こだわったスイートピーを栽培しているのが、渥美小川花園の小川敦史さ
ん。「渥美地域はスイートピー栽培の盛んな地域。他の農家とは異なる色目をした、当社オリジナル
のスイートピー栽培に力を入れています。」


↑圃場の風景。ハウス内はスイートピーの香りが充満しています♪


[暖かくなっても日持ちするスイートピー]
「ぜひこの暖かくなった3月の時期に、当社のスイートピーを飾ってみてほしい。他の産地より長
持ちする自信はありますよ。うちのスイートピーはギリギリまで水を与えず育てています。すると、
根は水を欲しがり土の中を探しまわる。結果、土深くまで根が張った、力強い茎のスイートピーが
出来上がります。例えるなら、他の産地のスイートピーは温室育ち。うちはスパルタ教育(笑)。
簡単にはへこたれず、長く楽しめます!」


↑紅桜(左) とロイヤルレッド(右) どちらも珍しい品種達。


[輸出される日本のスイートピー]
「今年は当社のスイートピー、海外でも良く売れましたね。年々海外への出荷量は増えています。
当社のスイートピーの種が欲しい、とある国から依頼を頂きました。海外からも評価頂けるのは、
とても嬉しいですね。」「とにかく一度飾ってみて下さい。お花は飾ってみて、初めて違いがわか
ると思う。こうやって花屋さんと協力して、1人でも多くの方に当社のスイートピーの魅力を伝え
ていきたい。感想もお待ちしています(笑)。」


↑綺麗にパッキングされて(左) 出荷箱で全国や海外へ飛び立ちます(右)


*FlowerStoryをさらに詳しく解説した動画です。
  


Posted by ヌボー生花店 山崎年起 at 09:00Comments(0)FlowerStory

2014年03月18日

チューリップが好きだから~飯山市 梨元農園~

今週のFlowerStoryは、飯山市梨元農園さんのチューリップです。
*チューリップの花言葉:思いやり





[梨元農園さんの紹介]
春花の代名詞であり、最も愛される花の1つ、チューリップ。チューリップの品種改良の歴史
は16世紀にまで遡り、その歴史の長さから由来する多種多彩な花色や花型は、今もなお人の
心を魅了し続けます。そんなチューリップの魅力に取り憑かれているのが、飯山市の梨元農園、
梨元茂さん。雪深い、飯山地区でチューリップを生産しているのは梨元さんだけ。「正直、採
算は厳しい。でもチューリップほど作っていて楽しい花はないんです。」


↑梨元茂さん(左) 魔法の薬。これを使うと花持ちが向上します!(右)


[厳しいチューリップ農家の現状]
「切り花チューリップの農家は、大きな農家も含めて、殆どが非常に厳しい経営状態。元々、
切り花チューリップの球根は殆どがオランダからの空輸。カタログを見ながら決して安くはな
い球根を選んで購入しますが、その球根が傷んでいたり、花が咲かずに終わるものも沢山ある。
それでいて燃油も高騰し続けている。近い将来、切り花のチューリップ農家が激減する、そんな
未来も想定されています。」


↑チャーミングビューティ(左) ダッチデザイン(中) モンテオレンジ(右)


[だからこそチューリップを作る]
「数字だけ見ていれば作るべきではないのかもしれません。でもチューリップが大好きだし、
もっとチューリップが消費者に愛され購入頂き、国産のチューリップがこれからも生き残り続け
てほしい。そんな想いを込めて、チューリップを栽培し続けています。」人と人は支えあい、
助けあいながら生きています。花を楽しむ全ての消費者のために、花屋と生産者が一丸となっ
て、花栽培の現状やその花の価値を伝えていく、それがヌボー生花店の使命です。


↑オランダ方式のパレット栽培(左) 採花は球根ごと、引き抜きます(右)


*FlowerStoryをさらに詳しく解説した動画です。
  


Posted by ヌボー生花店 山崎年起 at 09:00Comments(0)FlowerStory

2014年03月11日

本物のフリージアの魅力を伝えたい~埼玉県 高成園~

今週のFlowerStoryは、埼玉県 高成園さんのフリージア・ユーロスタイルです。
*フリージアの花言葉:優雅、天真爛漫





[高成園さんの紹介]
埼玉県の東部に位置し、かつては日光街道の宿場町として栄えた杉戸町。この地で12代も続く農
家であり、40年前からフリージアづくりを手がけているのが、高成園の高舘さん。主役というよ
り脇役として使われることの多かったフリージアに魅了され、日本で最もフリージアの栽培に対し
熱い想いをもって栽培されている生産者さんです。「フリージアは、主役になるだけの価値と魅力が
あるお花。凛々しく、迫力のある本当のフリージアの姿を伝えていきたい。」(高舘雅実さん)


↑枝切りフリージア『オレンジーナ』(左) 『ストライプドパール』(右)


[葉付きフリージアは日本だけ?]
日本のフリージアは葉付きで栽培され販売されていますが、実はこれ、日本だけ(日本古来からあ
る生け花は葉も重要なデザインの一部のため)。ヨーロッパでは葉無しの【枝切り】と呼ばれる栽
培方法が主流です。「フリージアって黄色や白だけって思っている人が多いと思う。でも葉付きで
出荷できる色幅が少ないだけで、実際には沢山の色がある。八重咲きもある。本来のフリージアを
楽しめる枝切りの栽培方法に、チャレンジしたい。そう思って10年前から栽培を始めました。」


↑輪の大きさは一目瞭然!(左) 葉付きに比べボリュームがすごい!(右)


[枝切りフリージア栽培は苦難の連続]
「枝切りは凄く栽培が難しい。葉付きに比べると1本当たりの面積は広く、手間もかかる。出荷で
きる時期も3月だけ。何度も辞めようと思いました。今でも毎年試行錯誤の連続です…。でも枝切
りのフリージアには、挑戦するだけの価値がある。香りも非常に豊かで、蕾も次々に咲いてくるから、
日持ちも抜群。こんな素晴らしい花は他にはない。沢山の人にこの魅力を伝えて、多くの方にフリー
ジア下さい!って指名される花にしたい。それを目標に、日々フリージアと向き合っています。」


↑蕾がふっくらするまで栄養補給することが非常に大切です(左)


*FlowerStoryをさらに詳しく解説した動画です。
  


Posted by ヌボー生花店 山崎年起 at 09:00Comments(0)FlowerStory